環境のためになくしたい「食品ロス」。
食品ロスは、飲食店やスーパー、食品メーカーなどの企業が出していると思われがちですが、約半数はなんと家庭から出されています!

その量は、およそ1人あたり1年間に21kg以上。

未開封の状態で食べずに捨ててしまっている食品は「直接廃棄」と呼ばれ、食品ロスの原因のひとつとなっています。

「賞味期限切れ」が大きな理由ですが、「賞味期限」を過ぎたからと言って、すぐに食べられなくなってしまうわけではありません。
まだ食べられる食品を廃棄しなくて済むように、「賞味期限」を正しく理解しましょう。

今回は、「賞味期限切れでもまだ食べられる食品」の見分け方をご紹介いたします。無駄なく美味しく食べて、少しでも食品ロスを減らしていきたいですね。

「賞味期限」と「消費期限」の違いとは?

お店で購入した食品には「美味しく安全に食べられる期間」があり、「賞味期限」と「消費期限」のどちらかが表示されています。

「賞味期限」とは?

賞味期限とは、その食品に表示されている保存方法を守り、袋や容器を空けずに保管した場合に「美味しく食べられる期間」のことです。

比較的、日持ちする食品につけられていることが多い傾向にあります。

例:ペットボトル飲料・缶詰・お菓子・チーズ・卵など

期限切れだからと言って、すぐに食べられなくなるわけではありません。

「消費期限」とは?

一方、消費期限は、その食品に表示されている保存方法を守り、袋や容器を空けずに保管した場合に「安全に食べられる期間」のことを指します。

賞味期限が設けられている食品に比べ、傷みやすい食品につけられる場合が多いことが特徴。期限も短めで、おおむね5日以内に設定されています。

例:肉・魚・豆腐・お弁当・ケーキなど

期限切れの食品は健康を害する恐れがあるため、食べないことをおすすめします。

「賞味期限切れ」でも大丈夫!食べられる食品の見分け方とは?

それでは、賞味期限が設定されている食品は、いつまで「食べても大丈夫」と言えるのでしょうか。

賞味期限は「美味しく食べられる期間」とあるように、その基準は消費者にとって曖昧です。

「少しくらい味が落ちていても、健康上問題ないレベルであれば、もったいないから食べてしまいたい」

そう思った時の「食べても大丈夫!」の見分け方をご紹介していきます。

見分け方1.未開封のままである

大前提として「未開封のままである」ということが重要です。

開封後は、たとえ賞味期限内であったとしても、劣化のスピードは早まります。

「食べても大丈夫」と言える状態かどうかは、未開封に限ってのことなのでご注意ください。

見分け方2.賞味期限切れしてから、日が浅い

賞味期限が過ぎてから、まだ日がそれほど経っていない食品は食べられる可能性が高いです。

賞味期限は、もともと「想定される期限」に安全係数(一般的に0.6〜0.8)を掛け、余裕を持った日数に設定されています。

賞味期限自体がもともと長く設定されているような日持ちする食品は、数日〜数週間の超過は問題なく食べられる場合が多いでしょう。
賞味期限が短い商品も、安全係数を考慮して逆算すれば「まだ大丈夫そう」がわかるはず。

あとは、品質の劣化がないか、五感を使って状態をよく見ることが重要です。

見分け方3.見た目に変化がない

食品が傷む場合、大きく分けて「カビる」と「腐る」があります。

どちらも食べると身体に有害です。
目で見てわかりやすいので、まずはよく見てチェックしましょう。

カビている場合は、食品の表面に黒やグレー、青っぽい斑点が付きます。
白くモヤが掛かる場合もあるでしょう。

一方、腐っている場合は、ドロっとしていたり、茶色や黒に変色していたりします。ネバネバと糸を引くこともあるので、本来の状態かどうか、触って確認してみましょう。

また、缶詰などの長期保存が可能な食品は、缶やパッケージが膨張していないか見てみましょう。

膨張している場合は、中で腐っている可能性があります。

見分け方4.匂いに変化がない

食品の傷みを見分けるポイントとして、匂いも重要です。

一般的に、腐ったりカビたりした食品は、ツンとしたニオイがします。
タンパク質の食品は、腐敗臭が強いことも特徴なので、わかりやすいでしょう。

ただし、カビは吸い込むだけでも健康を害する恐れがあるので、まずは目で確認することが重要です。

見分け方5.味に変化がない

見た目と匂いをクリアできた食品は、少量を口に入れて確認してみましょう。

味に変化がなければ、安心して食べることができます。

生で食べるものであれば、火を通してから食べることもおすすめです。
(※すでに傷みが確認できている食品は、火を通したとしてもNGです!)

【食品別】賞味期限切れでも食べられるかどうかの見分け方

それでは、具体的によく使う食品の「食べられるかどうか」の見分け方のポイントをご紹介いたします。

【パン】の「食べられるかどうか」の見分け方

bread

パンはカビが生えるのでわかりやすいですね。
表面をよく見て確認しましょう。

1つだけしかカビが生えていなくても、同じ袋に入っていたパンは食べないようにしましょう。

確認できないだけで、カビの胞子は広がっているので要注意です。

また、お惣菜パンや菓子パンなどは、水分も多いのでさらに傷みやすいです。いつもと違うニオイがしたら、食べるのを諦めましょう。

もし賞味期限内に食べられなさそうであれば、冷蔵庫で保存することもおすすめです。
少し固くなってしまいますが、常温で保存するより傷みを防ぐことができるので安心です。

【牛乳】の「食べられるかどうか」の見分け方

milk

牛乳が劣化すると、黄色く変色したり粒状に凝固したりします。

とろみが付く場合もあるなど、傷んだ状態は目で見てわかりやすいので、よくチェックしてみましょう。

さらに劣化が進むと、酸っぱいニオイや発酵したようなニオイがしてきます。

牛乳の開封後は、賞味期限内であってもよく確認しましょう。

とくに、量が減った状態は要注意。
劣化のスピードが更に早くなるので、底に少量残しているような場合は、よくチェックしてから飲みましょう。

【卵】の「食べられるかどうか」の見分け方

egg

卵は冷蔵庫で保管すると3〜5週間保つと言われています。
しかし、採卵からどの程度日数が経過してからパック詰めされたのか、消費者は確認しづらいです。

やはり自分の目で確認することが安心ですね。

中の状態が見えないので、まずは割ってみましょう。割った時にアンモニアや硫黄のニオイがしてきたらアウトです。
黄身がドロっとして崩れる状態もかなり傷んでいるので、速やかに捨てましょう。

また、卵の賞味期限は「生で食べられる期間」を指しているので、賞味期限切れしてしまったら加熱して食べることをおすすめします。

「まだ食べられる状態」でも生で食べるには不向きなので、ご注意くださいね。

【ヨーグルト】の「食べられるかどうか」の見分け方

yogurt

ヨーグルトは日が経つにつれて分離が進み、水分が異常に多くなります。

色も白から黄色く変色し、ニオイも強くなります。

味見をすると苦く感じると腐っている証拠ですが、できれば口に入れる前に気づきたいですね。表面にカビが浮いていることもあるでしょう。

ヨーグルトは発酵食品なので、もともと「腐っている」とも言えますが、食べられない状態に傷んだときは目で見てチェックしましょう。

【納豆】の「食べられるかどうか」の見分け方

natto

納豆は日が経つとアミノ酸が結晶化してシャリシャリとした食感に変わり、苦みも増してきます。
それだけでは「食べられないほど傷んでいる」とは言えませんが、劣化は確実に進んでいます。

表面に白い粒子が見えることもあるので、比較的わかりやすい食品と言えるでしょう。

さらに劣化が進んで傷みが酷くなると、ドロドロとしたり、糸を引かなくなってきます。ツンとしたニオイや焦げたニオイもしてくるので、このような状態になったら食べるのを諦めましょう。

【ウインナー】の「食べられるかどうか」の見分け方

sausage

ウインナーは傷んでくると乾燥したり、表面がヌルヌルしたりしてきます。

カビが確認できればわかりやすいですが、見た目で判断しにくい場合は、匂いを確認してみましょう。

腐ったニオイや酸っぱいニオイがしていたら、腐っているサインです。

「賞味期限」を理解して、食品ロスを減らそう

いかがでしたでしょうか。

賞味期限は「もう食べられない」の期限ではないので、しっかり自分で確認してから判断しましょう。
「またダメにしてしまった…」という罪悪感いっぱいに廃棄することも減らせるはずです。

地球規模の大きな問題である「食品ロス」。
家庭でできる小さなことから始めて、少しでも環境に配慮した暮らしをしていきたいですね。

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