「気づいたら冷蔵庫で野菜が腐っている」
「野菜をたくさん買っても食べきれない」
「毎回野菜を切るのは面倒」

上記のうち、一つでも当てはまったら、野菜は冷凍保存がおすすめです。

今回は、栄養学・腸活の専門家かつ主婦である私が、栄養学的・実用的観点から野菜の冷凍保存方法についてご説明します。

野菜を冷凍保存するメリット

冷凍保存は、野菜を長期的に保存し使用できるだけではなく、様々なメリットがあります!

  • 長期保存により、野菜を使い切れるので、食品ロスが減る
  • お得な日にまとめ買いをすることができるので、食費節約になる
  • 調理がしやすく、調理の時短になる
  • 栄養価がキープできる

主にこの4つが、野菜の冷凍保存によるメリットです。それぞれ詳しく見ていきましょう。

長期保存により、野菜を使い切れるので、食品ロスが減る

冷蔵庫でついつい腐らせてしまう野菜。冷凍すると劣化と腐敗を抑えることができるので、長期での保存が可能となり、余さず使い切ることができます。
しっかりと食品を使い切ることは、食品ロスを減らすことに繋がりますね。

すぐに食べない場合や量が多く食べきれない場合は、新鮮なうちに素早く冷凍してしまいましょう。

安い日にまとめ買いをして節約になる

野菜は季節や天候により、値段が変動しています。

「あの時に買っておけばよかった」なんて後悔しないように今日明日の献立に使わない野菜も、お得な日にまとめ買いして冷凍しておきましょう。

特に小松菜やほうれん草などの葉物は値段の変動が大きいので、筆者は安い時に二袋ずつほど購入し、すぐに加熱して冷凍するようにしています。

調理がしやすく時短になる

冷凍しておくことで野菜の繊維が壊れ、調理時間を短縮することができます。

特にネギ・玉ねぎ・きのこ類は冷凍必需品です。必要量を取り出し、お味噌汁や煮物などにさっと入れて時短調理ができます。

栄養価をキープできる

「冷凍すると栄養価が下がる」
そう思っている方は多いのではないでしょうか。

実は常温や冷蔵よりも、冷凍で保存する方が栄養価をキープすることができます。冷凍すると、細胞の活動が低下し、腐敗を遅らすことができるので、栄養を損なうことなく美味しさもキープすることができます。

その際、押さえておくべき冷凍術は以下の3つ。

  1. 新鮮なうちに冷凍すること
  2. 薄く平らにしアルミトレイに乗せて冷凍すること
  3. フリーザーの温度設定を「強」にすること

これらを守ることで野菜を美味しく健康にいただくことができます。

5つの主要野菜の冷凍保存方法

「メリットいっぱいの野菜の冷凍保存、冷蔵庫にある野菜たちを今すぐ冷凍していこう!」
と思ったあなた。すぐに冷凍するのはちょっと待ってください。

全ての野菜が冷凍に向いている訳ではありません。野菜によっては冷凍することで食感や風味が損なわれ、美味しくいただけないことがあります。特にレタスやじゃがいもなど水分の多い野菜は要注意です。

野菜を美味しく健康にいただくために、切り方や保存方法をしっかり押さえておく必要があります。

今回冷凍にオススメする野菜は、玉ねぎ・にんじん・ブロッコリー・かぼちゃ・きのこ類。それぞれの冷凍保存術について、メリット・切り方・保存方法の3つに分けてご紹介しています。

正しい方法で冷凍すると、どれも【1ヶ月】ほど保存することができますよ。

冷凍保存①|玉ねぎ

<冷凍するメリット>

  • 火が通りやすい
  • 甘みがアップする
  • 料理のバリエーションが増える

冷凍すると玉ねぎの繊維が壊れ、火が通りやすく甘みがアップします。
味が染み込みやすくなるので、使い時にすぐ使える材料として、煮込み料理など時間がかかってしまう料理にも手軽に挑戦することができます。冷凍のまま調理してもあっという間に飴色の玉ねぎができるので、スープ、ドレッシング、ハンバーグのタネなどあらゆる料理に活用できます。

<切り方>

  • みじん切り
  • スライス
  • おろし
  • 丸ごと

みじん切りはハンバーグのタネ・ドレッシングに、
スライスはサラダ・炒め物・煮物・味噌汁に、
おろし・丸ごとはスープにおすすめです。

<保存方法>

玉ねぎに限ったことではありませんが野菜の冷凍保存の際には二つの方法があります。

  1. 小分けにしてラップに包む
  2. フリーザーバッグなどの保存袋に入れて密閉する

保存袋に入れる際は1~2時間後に一旦冷凍庫から取り出してほぐしておくと、使用の際に塊にならず、使いやすくなります。

また、生でも加熱後の玉ねぎでも保存することができますが、生でも十分美味しく頂ける他、極力手間を省きたいので、筆者は生で保存するようにしています。

冷凍保存②|にんじん

<冷凍するメリット>

  • 栄養価が上がる
  • 離乳食に使いやすい

にんじんは常温や冷蔵で保存しておくと、次第に皮の表面が黒っぽく、柔らかくなり、水分と栄養が失われていきます。一方で冷凍することにより、腐敗を遅らせ、栄養価を保ちやすくなります。

にんじんは離乳食初期から食べられる野菜の一つ。1回分はほんのわずかであるため、小分けにした冷凍保存が便利です。

<切り方>

  • 薄切り
  • 千切り
  • おろし

乱切りや丸ごとなど大きい状態では食感がスカスカになり、保存には不向きです。なるべく薄くカットするのがポイントです。おろしにすると離乳食にすぐ使えますよ。

<保存方法>

生でも加熱しても冷凍できますが、おすすめは硬めに加熱すること。

生よりも食感が損なわれにくく美味しくいただけます。おろしたにんじんは小分けにしてラップで包むか、専用のキューブ容器に入れます。キューブ容器は、100円ショップなどでも購入可能ですので、気になった方は是非試してみてくださいね。
薄切りのにんじんはフリーズバッグなどの保存袋に入れ、きんぴらなどの炒め物に使うのがおすすめです。

冷凍保存③|ブロッコリー

<冷凍するメリット>

  • 変色を防ぎ、鮮度が保てる
  • お弁当に使いやすい

ブロッコリーは2,3日冷蔵庫に保管していると黄色くなり、鮮度が落ちやすい野菜の一つです。硬めに塩ゆでして冷凍しておけば、変色を防ぎ、鮮度が保てるだけでなく、冷凍のままお弁当に入れることができ時短に繋がります。

<切り方>

小房に分け、茎の部分は食べやすい大きさにカット

<保存方法>

生でも冷凍保存はできますが、解凍後に加熱が必要です。先に茹でておいたほうが、手軽に調理することができ、料理のバリエーションが増えます。サラダ・お弁当・スープ・炒め物など様々な料理に活用できますよ。
加熱をする際はビタミンCの流出を防ぐため、お湯で茹でるのではなく、【レンジで加熱】するのがおすすめです。

冷凍保存④|かぼちゃ

<冷凍するメリット>

  • 味や栄養価が変わらない
  • お弁当に使いやすい

βカロテン・ビタミンC・ビタミンB群・カリウムなど体に嬉しい栄養素がたっぷり含まれているかぼちゃ。
気づいたら冷蔵庫で腐らせてしまい、結局丸々一個捨ててしまうなんてことはありませんか?食べきれないからといって購入を見送っている方も、残りは冷凍保存することでかぼちゃの栄養をしっかり頂きましょう。

筆者おすすめのかぼちゃレシピは煮物。かぼちゃの煮物をたくさん作って、小分け冷凍しておくと、そのままお弁当に入れて自然解凍でいただけます。保冷効果があるのも嬉しいですよね。

<切り方>

  • 一口大
  • スライス
  • マッシュ

多くの野菜は大きめに切ると風味が変わってしまいますが、かぼちゃは大きめに切っても問題ありません。マッシュして保存すると、空気が抜きやすく鮮度が保ちやすいといったメリットがあります。スープやサラダに使えますよ。スライスしたものは味噌汁や焼き野菜として活用できます。

<保存方法>

種とワタを取り除き、生でも加熱の状態でも冷凍保存できます。

おすすめは加熱後の冷凍保存です。新鮮なかぼちゃを加熱することで味や栄養が損なわれにくく、解凍後の調理もしやすい利点があります。

冷凍保存⑤|きのこ

<冷凍するメリット>

  • 旨みや栄養価がアップする
  • お弁当に使いやすい

冷凍すると、きのこの繊維や細胞が壊れ、旨み成分の素となる酵素が働きます。グルタミン酸やアスパラギン酸などのアミノ酸が増えると、旨みだけでなく栄養価は3倍ほどアップすると言われています。えのきだけ、しいたけ、舞茸、エリンギなど一般的なきのこに当てはまりますよ。

<切り方>

石づきを切り落とし、手でほぐしたらフリーザーバッグなどの保存袋に入れて密閉します。しいたけには軸と石づきがあり、先端のみを切り落とすようにします。軸の部分にもかさ部分と同様栄養素がたっぷり含まれているので、軸部分は切り落とさないようにしましょう。

<保存方法>

茹でることなく、生のまま保存袋に入れます。調理の際には旨み成分を逃さないために解凍せず、凍ったまま使います。保存するのも調理するのも楽チンですね。

まとめ


今回は「野菜別 冷凍保存方法」についてご紹介しました。

「一人暮らしだから」「食べきれないから」といった理由でまとめ買いをしないのはお金も時間も損をしています。

美味しく手軽に野菜を摂れ、食品ロスにもつながる冷凍保存、早速始めてみてくださいね。

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